島耕作に登場する日本酒といえば「喝采」である。そう、日本酒に詳しい人なら語感で分かるだろう。元ネタは「獺祭」。もともとは、弘兼先生の地元、山口県岩国市にある酒造・旭酒造を取材したことから生まれた酒である。その誕生秘話や、その他のエピソードは下記に詳しい。
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島耕作ワールドでは旭酒造が桜沼酒造、「獺祭」は「喝采」となっている。その桜沼酒造の会長を務める沼田清伍は、島のオフィスを訪れる。桜沼酒造の会長がわざわざ山口からやってきた理由など、1つだけである。「喝采」を世界に広めるプロジェクトは、結論からいうと、失敗に終わったのだ。
理由はやはり地政学リスクにあるようだ。海外で事業を展開するには、地政学リスクは避けて通れない。「喝采」もそれにやられてしまったようである。そして、現地の農民の腕の問題もあるようである。やはり日本酒造りは非常に繊細なのだ。ただ、沼田会長は高い投資と言いつつも、とても前向きである。ミャンマーがだめならニューヨークなのである。経営者にとって、ポジティブさや明るさは必須ともいえる要素だろう。
鮨に合う飲み物は日本茶か日本酒かビールかワインか何なのか

さて、島と沼田会長は鮨「守川」で会食なのだが、どうもこの店は、ワインも常備しているようである。鮨にワインが合うのか分からないが、客のオーダーなのか。鮨には黙って日本茶で良い気がするが、まあ好みに合わせて用意するということなのだろう。そもそも、寿司とワインに限らず、各国の料理と他国のアルコールのマリアージュは正しいのだろうか。その国の人たちの舌に合うかどうか、がすべてな気がするのだ。インバウンド客があふれる日本でも、鮨にワインは日常になるのだろうか。
沼田会長は、年齢を感じさせないアクティブな思考を持っている。ニューヨークへの展開はかなり具体的な構想を持っており、一部の事業は進んでいるようだ。わざわざ山口から出てきたのは、アメリカでのビジネスに明るい島への社外取締役としての打診であったのだ。島はこれで3社目の社外取締役だろうか。桜沼酒造での役割はまだ大きくなさそうだが、久しぶりの島耕作ニューヨーク編が見られそうである。そういえば、奈美や孝太郎は元気にしているのだろうか。
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まさかお前らそんな関係だったのかと読者も仰天

植松貴子と長峰和馬が会っているのは、天王洲アイルのSEA FORT SQUAREだろうか。
おそらく、貴子が長峰を呼び出したのだろう。剣持にしてやられ、圭介からは急な結婚報告である。愛車はガードレールにぶつけてしまった。夫の権兵衛はホテルと専従トレーナーのマンションの往復だろう。圭介はすでに下山美夢有と同居を始めたのだろうか。貴子は邸宅に一人で住んでいるようである。
そんな寂しさや、悲しさ、虚しさなどが去来したのだろう。UEMATSUを家庭の側から支えてきた自負はあっても、いつになく弱気な貴子である。しかし、涙をこぼす貴子の側には、長峰がいるのである。40年、ただ仕えてきただけの忠実な部下ではないのである。たんに会長夫人と生え抜き社員というだけの関係ではない2人の唐突なエロシーンが今後、入り込むのだろうか
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