お気に入りマンガの感想のようなブログです【一部ネタバレあり】

社外取締役【STEP49】Soul Man

大安酒場にて、男同士が酒を交わすのである。一人は森塗研の森久三郎。そしてもう一人は、どことなく中沢喜一似の「ワタナベ塗装」代表・渡辺洋一である。渡辺が森を呼び出した理由はただ一つ、レインボーインキの丸茂から命じられた、森塗研にスパイとして出戻り、ステルス塗装の情報を盗む出すことである。

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ビジネスにおける耕作の師・中沢喜一似の男は何を企む

森に再雇用の話を持ち出す渡辺。しかしこの男、だてに島耕作が敬愛する上司、中沢喜一に似ていないのである。自分の意にそぐわないことはすっぱりお断りなのである。そう、金ではないのだ。会社運営に苦しんでいるとはいえ、レインボーインキは渡辺を金で動くような人間だと軽く見たということだろう。ということで、森を騙してスパイとして潜り込むどころか、レインボーインキの陰謀を暴露するのである。

さらには、あえて潜り込んだふりをして偽の情報をレインボーインキに流してはどうかと提案するナベさん。もう容赦ないのである。このあたりも中沢似ということだろうか。


やはり仕事は人間性や信頼が大切なのである

偽情報を流す件は、さすがに森氏もそこまでやりたくないようで、なかったことに。しかし、金ではなく、そこまで男気を見せるナベさんに神は微笑むのである。今後、森塗研の仕事はすべてワタナベ塗装に発注することになったのだ。経営権は長峰和馬に移っているはずだが、独断で決めてしまってよいのだろうか。森と長峰の関係性であれば問題ないということか。それにしても、引退も考えていた森久三郎、やりがいのある仕事を得て充実の時を迎えているようである。

さて、森塗研にスパイを潜り込ませようとした件は、森⇒長峰⇒島、と伝わるのである。となれば、平瀬健一に伝わるのも時間の問題だろう。つまり、剣持松男の目論見はいずれ、UEMASTUの執行部の面々に知られることになる。ショボい失敗で評価ガタ落ちは避けられない剣持だが、次はどういった手を考えてくるのだろうか。


我々はこの呼び出され方を知っている! いや! この言い回しと話の持っていき方を知っているッ!

さて、UEMASTUにて剣持が呼び出した相手は専務執行役の上杉博志(ひろし)である。このパターンは見覚えがある…この前ぶりもなく呼び出され社歴の話しがはじまるパターンを知っている!

そう、ついに上杉博志にも引退勧告なのである!上が詰まっていると下のためにならない、というのが剣持の言い分だが、そんなことで急に専務に退任を迫ってよいものなのか。そもそも剣持は大して株も持っていないはずだ。それとも、社長就任時の条件としてある程度の株や権限を得たのだろうか。いずれにしても、なにも根回しも配慮もない、悪手としか言いようのない勧告である。こんなことをやっていたら遺恨しか残らないのは火を見るよりも明らかだ。


リストラコンビはどこへ行く

さっそく、屋台で酒を交わす長峰と上杉。古参二人が報復に燃えるのもどうかと思うが、剣持の暴走は止めなくてはいけないだろう。上杉の退任まであと3カ月。その間で、逆にスパイを送り込むというのが二人の作戦である。

先日、社長専属運転手が辞めたのは見事な複線である。そのポストに刺客を送り込むというのが、作戦なのだ。剣持のパワハラ、女性関係、専属運転手の公私混同など、背任行為の証拠をつかもうという作戦である。ただ、剣持は独身なので女性関係で追及するのはちょっと無理がある気がする。相手の女性が既婚とかであれば別だろうが。

いずれにしても、剣持を「クソ」と呼ぶほど怨嗟が積もり積もっているわけで、叩き潰したい気持ちは分からないでもないが、こちらも暴走しないかちょっと心配なのである。