新たにテコットホールディングの代表取締役社長となった四谷嵐子。テコットはこれから家電中心ではなく、半導体を中心としたBtoB事業を主体とするそうである。
たしかに、これからさらに少子高齢化社会が進む日本で、中韓の家電に勝つのは並大抵の努力では難しいだろう。半導体製造にかじを切るのは賢明といえる。しかし、その半導体も外国企業にかなり先行されてしまっているのが現状ではあるが。
四谷のテレビ番組での発言をオフィスで視聴する島と国分。当時はベターな経営判断だったのだろうが、初芝(当時)の半導体事業を売却した当事者は、いま何を思うか。
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死神も裸足で逃げ出す最強トリオのラウンド

その四谷を含めた3名でのゴルフである。代表取締役社長に就任したばかりの四谷にそのような時間があるように思えないが、この3名にとって、ゴルフは会談のようなものである。つまり、余暇ではなく業務に近い。島耕作ワールドにおいてゴルフは危険な遊戯だが、さすがにこの3人に死は訪れなさそうである。
好プレーを連発しながら、日本の半導体製造の強みを語る四谷。台湾と比較し地政学的リスクが低いこと、インフラが高いレベルで安定していることなど、政府の十分な援助があれば、半導体受託生産のニーズは台湾から日本に移るとみる。
中国と台湾の関係、いつ起こるかという侵攻リスクを考えると、現在台湾にある工場を日本に移した方が良いのではないか、受託開発先を日本に移した方がリスクは低いのではないか、世界にそう思わせる必要がある。上手くいくか分からないが、もちろん台湾も黙っていないだろう。ある意味、リスクの噂を吹き込むようなものだ。中台共に黙っていないだろうが、想定通りに事は運ぶだろうか。
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コラボ製品をさりげなく作品に溶け込ませるベテランの味

さて、帰りの自動車内ではなぜか3人とも缶コーヒーを飲んでいるのである。こんな描写、今まであったか?社内で何か飲んでいたことなどあっただろうか?飲みながら帰るとしても、このメンツならワインか日本酒だろう。しかし、缶コーヒーなのである。
これは、ジョージアとのコラボが関係している。コラボ商品をスッと入り込ませるのはさすがである。
車内での会話は当然、半導体の続きである。中台にアメリカも絡めて半導体製造は、各国の微妙なバランスの上で成り立っている。今後も政治的な綱引きが行われながら製造、工場建設は進んでいくのだろう。
そして、帰ってくるのはやはり赤坂。まあ、3人の帰りの都合が良いのだろう。しかしゴルフに限らず、夕食まで共にするとは、さすがに飽きないのだろうか。ほかに用事はないのだろうか。島は久美子が待つ家に帰らないのだろうか。夕食は「台湾を食う」ということで、台湾料理屋に向かうようだが、島のインナーと四谷のジャケットの柄が酷似しているのは、社長になっても四谷の島への一方的な思いは残っているということか。
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