お気に入りマンガの感想のようなブログです【一部ネタバレあり】

【STEP6】Don’t Be That Way Part.2

休日出勤までしてテープ起こしをした島だが、手当はつくのだろうか。おそらく島からは申請しないだろう。上司の福田敬三が気を利かせて手当を付けてくれていれば良いのだか。そのあたり福田は意外と優しい気もするので、どうにか処理しておいてほしいものである。

ところで、やはり社内、サークルなどコミュニティ内での浮気、関係を持つのはリスクが高い。いつ誰にバレるか分からないし、噂になったらコミュニティ内の空気も微妙になるだろう。そういったをやるなら、できるだけ関係者がいないコミュニティの方がきっと良いのだ。

給湯室で話題に上がるのはやはり不名誉なことである

さて、給湯室で女子社員たちは何について話していたのか。大方の予想通り、そのほとんどは上司の悪口である。こういったときに名前が挙がるのは、悲しいものがある。羽田氏や庭氏は、具体的にどのようなことについて文句を言われていたのだろうか。日ごろの部下への態度が良くなかったり、ケチくさかったりするとすぐに話題になりそうである。意外なことに福田の名は出ていなかったようだが、これは不満がないというより、女子社員の眼中にないということだろうか。

そして、ここで島のクズっぷり発揮である。赫子のスパイ疑惑は福田に伝えるべきである。しかしクズ耕作は保身に走る。福田への報告は、赫子との関係がバレることを意味する。バレたら島自身の人事考課にも影響するだろう。それは課長としての立場を危うくする。部下からの信用を無くし、家族からも見捨てられるだろう。まあ、部下たちの評価がどうなるかは置いておいて、少なくとも妻からは、今回の件に関係なくすでにスポイルされていそうだが。

保身に走りだしたクズの行動が早いのはなぜなのか

テープから声の主をあぶり出し、すぐにグレちゃんに相談する。いや、仕事してるのか?そのアーバンリサーチ社に依頼する分の探偵料は誰が払うのか?このスピード感で仕事をしている様子は、少なくとも課長昇進後は見られない。なんか焦りながらも頑張っている感じだが、ようは、自分の浮気相手がやらかしていることが明るみになったらまずいから必死になっているだけなのだ。

さて、今回の事件の図式はこうである。

まず、赫子が陽光印刷の矢部専務に資料を渡し、その後、代理店を2つ挟み最終的にソラー電機の石村という人物が手にした。では、赫子はそもそもどうして資料の存在を知ったのか?その大元が主人公というのがなんとも情けない。しかも逢引き中にポロってしまったのだから始末におけないのである。もうこんなの社内も家庭も誰もかばってくれないだろう。

だが、島にはグレちゃんがいる。この有能すぎる探偵は、張り込むなかで矢部専務と販売促進部の庭がつながっている場面をおさめるのである。そしてここで登場するのが初芝製高性能盗聴器という、見事な伏線回収なのだ。つまり、話しの出どころは不明なものの、矢部と庭は結託し、それぞれ美味しい思いをしていたということだろう。

知らないうちに派閥に組み込まれる組織の恐ろしさ

ただ、この庭の行動は、当然ながら島から福田に伝わるわけで、これは福田にとって僥倖である。庭が世話になっている上司は水野専務だが、彼は福田が属する宇佐美常務のラインとは対立関係にある。つまり、庭が陽光印刷とろくでもないことをしたために、水野派は福田に爆弾の起爆装置を握られてしまったのである。そしてそんなことを料亭「破魔幸」で話す関係であれば、島が宇佐美・福田ラインに組み込まれるのなど当たり前なのである。

島のタナボタ的評価爆上がりは、このあたりからすでに始まっていたのである

漏洩事件は調査機関を使って調べているようだが、島に疑惑がかかることもなく、赫子との関係もバレずに済んだようである。現状、バレる前に退職を決めた赫子だけが今のところババを引いた感じである。もちろん、ライバル企業に資料を渡すのは良くないが、そもそも赫子はなぜ、何をきっかけに矢部に資料を渡したのだろうか。矢部と深い関係があったようにも見えず、見返りも大したことがなかったはずである。

この辺りは不明だが、島は福田の指示に従い盗聴器のテストをしただけでなく、そこから庭の弱みを握ることにも成功したのである。庭と陽光印刷の関係を、宇佐美は知らないだろう。そんなに苦労せずなぜか手柄が転がり込んでくるのは何度も見るパターンだが、もしかしたら今話が最初かもしれないのである。